過去にさかのぼって、しゅうの育児記録を、書いています(現在の姿ではありません)。
今回は、診断の様子をご紹介する後編です。
前編も是非ご覧ください。
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「自閉症ですね。」
医師は穏やかに、でも妙にさらっと言った。
「えっ?!自閉症ですか?」
「これから詳しい検査はしていきますが、まず間違いないでしょう。」
「………。」
何かで頭を殴られたような…ショックだった。
サーっと幕のような物が、頭の上から下りてきて、目の前が暗くなった。
初めて会ったその日に、ハッキリと言われた。
そのことにも驚いたが…。
それ以上に、「自閉症」という言葉に、心底びっくりしたのだ。
「発達障害ですね。」と言われる心の準備はあっても、
「自閉症」と言われるとは、夢にも思っていなかった。
この頃の私は、「自閉症スペクトラム」という言葉を知らなかった。
広汎性発達障害とほぼ同じ意味で使われていることも。
「発達障害だと思っていたら、別の自閉症という障害の名を言われた。」
と、瞬間的に誤解したのだった。
今思えば、その医師には「自閉症スペクトラム症」と言ってほしかったし、
「自閉症スペクトラムと言ってね…」と、「自閉症」と「アスペルガー症候群」などの境界線を引くのが厳しいことなど、もう少し丁寧に説明してほしかったと思う…。
発達障害の疑いのある子を持つ親として、私が不勉強すぎたのかもしれないけど…。
しばらく、ショックで医師が何を話しているか聞こえないほどだったが、
こんな機会もなかなかないので、用意していた質問をしたのだと思う。
「おそらくアスペルガータイプかな?敵を作りやすかったり、いじめられやすい場合があるから、気をつけてあげないといけないんだよね。」
もらった冊子にも、同じようなことが書いてあった。
…敵を作りやすい。
…人の気持ちがわからず、嫌われやすい。って
…まだ本当に幼いこの子が、
人から嫌われる人生を宿命づけられているの?
先天的なら、本人には努力しても、どうにもできないんでしょ?
それで、人に嫌われる人生って…
しゅうを連れて、何をどうやって帰ったのかも記憶のない状態だった。
ショックを受けすぎると、人に話すエネルギーさえ奪われる。
しばらくの間、医師から聞いた話を、家族に伝える気力がわかなかった。
何もないわけがない…とは思っていたけど。
発達検査は1か月後。
それで詳しいことがわかるらしい。
だけど、それまでとても待っていられなかった。
「この子の将来はどうなるの?」
分からないことだらけで、しゅうの将来の姿が全く見えなかった。
学校に行って、就職して、結婚して…
私はそんな当たり前の人生しか知らない。
そういう人生がこの子に待っているのか、わからない。
もし、それができないとしたら…
この子の人生はどうなっていくんだろう?
将来像が全く見えない。想像すらできない。
わからないことに対する恐怖感でいっぱいだった。
私はその不安を埋めるように、家に帰ると、発達障害について調べ始めた。
ネットはもちろん、国内外の色々な専門家の本を読んだ。
大学院時代には結構書籍を読んだ自負があるけど、
1週間で書籍代が4万円を超えたのは、初めて…
さすがに使いすぎ…
自分の不安を、私は知ることで解消しようとしていたんだと思う。
「知的な遅れは無さそう。」
「アスペルガータイプかな?」
診察の時に医師が言っていた。
長年の勘なのかな。
今振り返ってみると、結局その通りだった。
アスペルガー症候群や高機能自閉症について、書かれた本を読み漁った。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
長くなったので、発達検査の結果はまた改めて書きたいと思います。
次回は読み漁った本の数々から(笑)、解りやすくておすすめのものをご紹介しまーす。