今回のテーマは、切り替えの悪さ。
「切り替えの悪さって、なに?」
って方もいらっしゃると思うので、これまでのエピソードを、前編では書いてみます。
後編では、対処法をお話します。
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2歳半くらいから、困りはじめたことの一つに、
切り替えの悪さ があった。
何かやっていて、次の行動にうつるのに抵抗があって、すごく時間がかかる。
どのくらいかというと、しゅうの場合、一番大変な時期で、お風呂一つ入らせるのに、二、三時間かかった。
まず、二階にある風呂場にいくまでに非常に時間がかかる。
それから、服を脱がせるのに、時間がかかる。
服を脱いでから洗い場に行くのも、時間がかかる。
湯船にはいるのも…
湯船から出るのにも…
脱衣所に行って、体を拭くのも…
服を着せるのも…
いちいち、一つ一つのことを嫌がって、先に進まない。
ご存じない方は、無理やり体を抱えたり、叱ってすればいい、と思われるかもしれないけど…
無理やりすると、パニック発作を、お風呂どころではなくなる。
家でも外出先でも、日常の色んな場面でこんな調子だったから、疲れ果てた。
とにかく、何をするにも時間がかかって仕方がない。
特に外出先では、一度出掛けると、なかなか家に帰れなくなった。
家の方向に向かい始めると、すぐに気づいて、泣き叫ぶ。
まさに絶叫。
無理に帰ろうとすると、パニック。
今ならば、何とか対処できると思う。
だけど、まだ診察もうけていない、発達障害について無知すぎる私には、どうするのが正解かわからなかった。
ずっと付き合って、街を歩き回っていればいいのか。
とにかく無理やり帰ればいいのか。
とにかくこのしゅうの状態が、何なのか、何か原因があるものなのか、わがままなのか、性格なのか…さっぱりわからなかったから。
無理やり帰ろうとすると、何かに取り憑かれたように泣き叫ぶから、とても乗り物に乗るどころじゃない。
しゅんも体が大きくなったし、私もお腹が大きくなってきて、暴れるしゅんを抱きかかえて移動するのが大変になっていた。
いつもいつも、
今日はいつ帰れるんだろう…
無事に帰れるのかな…
今日は叱らないで帰れるかな…
出掛けるときは、心細くなった。
不安で、孤独で。
しゅんが大きな声を出すと向けられる、周囲の人の視線も、ものすごいプレッシャーだった。
「躾のできない親。」
「どこかおかしいんじゃない?あんなに泣きわめいて。」
そう思われている気がして、辛かった。
やっとの思いで家に着いても、家に入れなくて。
家の周りを一時間くらい歩きまわったり。
そんな日が続いた。
出掛けると、とにかく疲れ果てて帰って来た。
これは、2歳頃のエピソード。
幼稚園に行き始めてからは、なかなか家に帰れなくて、炎天下の中を自転車でずっと走り回ったり…
形を変えて続いてはいきます。
次回の後編は、その対処法。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。